今回はピアノ教室での体験レッスンのやり方を講師目線で詳しく解説します。
こんにちは。双子を育てながら自宅でピアノ教室を運営しているりーりえです。
こちらの記事ではピアノ教室運営のノウハウを詳しく解説していきます。
「ピアノの体験レッスンのやり方が分かりません」
「生徒さんが入会したくなる体験レッスンを教えてください」
以上のようなピアノ教室の体験レッスンのやり方についての質問にお答えします。
私は小学校音楽専科として教員を10年務めた後、産休育休を経て退職し、自宅でピアノ教室を開校しました。
本記事ではピアノの体験レッスンの内容を解説していきます。
生徒さんに「この先生に習いたい!」と感じてもらうために、しっかりと体験レッスンの内容を組み立てることが大切です。
私が運営するピアノ教室の体験レッスンの入会率は100%となっています!
この記事を読めば、生徒さんが満足する楽しい体験レッスンを行うことができるようになって、生徒さんに入会してもらうことができますよ!
同時に作成するものや、用意するものも一緒に紹介していますので、すぐに実践してみてくださいね。
ピアノの体験レッスンの必要性
ピアノの体験レッスンは生徒さん獲得のためには絶対に行った方がいいでしょう。
私の経験上、保護者の方が数あるピアノ教室の中から、あなたのピアノ教室に入会するかどうかを決める際、体験レッスン後に必ずといってお子さんの意思を確認します。
→お子さん自身に「この先生にピアノを習いたい!」と感じてもらうことが大切!
よって、ピアノの講師には以下のものが求められるでしょう。
・子供の目線になって、朗らかに、優しくお話できるコミュニケーション能力
・「難しい」ことを「楽しく、簡単に」教える能力
・個々の能力に応じて指導、対応できる能力
それでは、実際にこれらの求められる能力が発揮できるように組み立てた、体験レッスンのやり方を紹介していきます。
指導方法に自信がない方は完コピOKなのでぜひ活用してみてくださいね。
ピアノの体験レッスンのやり方
それではピアノの体験レッスンのやり方を詳しく紹介していきます。
ここで紹介するピアノ教室の体験レッスンに内容は、以下の条件で募集した生徒さん向けです。
・ピアノ初心者
・3歳から6歳(小学校低学年まで)
ピアノ教室を運営していくうえで、ターゲットを絞ることは、生徒さん獲得の近道となります。
↓以下の記事では、ピアノ教室運営3つのコツを紹介しています。生徒さんの募集条件について詳しく解説していますのどうぞご覧くださいね。
ピアノの体験レッスンは最初が肝心!自己紹介のやり方
まずはピアノの体験レッスンでの自己紹介のやり方を伝授!お子さんにニコニコ笑顔でご挨拶です。
見るからに人見知りが発動しているお子さんもいらっしゃると思います。
ぬいぐるみを片手に、優しく接してくださいね。
簡単に保護者の方にもご挨拶と、自分のピアノ教室の説明をしていきましょう。
♪こんなことを話そう♪
・ピアノの「はじめまして」を優しくサポートする教室です
・ピアノを通して、歌心を育て、感性を豊かにします
・お子さんの個性を大切に、ひとりひとりに合ったレッスンを心がけています
ちょっとぼんやりする感じでいいので、安心して体験レッスンに参加できるよう、柔らかい雰囲気を作っていきましょう。
自己紹介と初めのご挨拶が終わったら、お子さんにお手紙を渡しましょう。
下記で詳しく解説します。
用意するもの・・・[お子さんへのお手紙]
お手紙には、ピアノの体験レッスンで行うことを、お子さんが読めるよう平仮名で書いておきます。
〇〇ちゃんへ
きょうは○○きょうしつのれっすんをたのしんでくださいね
がんばったら□にしーるがもらえるよ!
①うたをうたおう・・・□
②おんぷをかこう・・・□
③りずむをたたこう・・・□
④ぴあのをひこう・・・□
パソコンで作成しても、画用紙に手書きをしてもどちらでも構いません。周りに絵を描いたりして、お子さんが喜びそうなものを作ってくださいね!
お子さんにとってシールの力は絶大です!ひとつひとつの活動のモチベーションが上がるので、レッスン自体進めやすくなりますよ!
体験レッスンのやり方①「歌を歌おう!」
ピアノの体験レッスンやり方その①・・・お子さんの緊張を溶かすために、まず一緒に歌を歌いましょう。
この活動を取り入れることで、そのお子さんの自己表現力がどれほどあるか分かります。
私はピアノ教室でお子さんたちに一番に伝えたいことは「音楽の楽しさ」だと思っています。そしてピアノは「歌心」なくして成長しません。
まずは歌を歌って「音楽の楽しさ」を感じさせてあげましょう!!
私はお子さんの好きな曲を一緒に歌うことにしていますが、事前に伴奏の予習をしたい方は、予め歌う曲の楽譜を用意しておくのがおすすめです!
お子さんたちが好きな曲を知っていますか?季節の歌に加えて、幼稚園や保育園、小学校で歌っているおすすめの曲を紹介します。
おすすめな楽曲
ありがとうの花
あわてんぼうのサンタクロース
一年生になったら
うたえバンバン
うれしいひなまつり
大きな古時計
おばけなんてないさ
おもちゃのチャチャチャ
さんぽ
幸せなら手をたたこう
ジングルベル
線路は続くよどこまでも
手のひらを太陽に
友だち賛歌
ドレミの歌
にじ
にんげんっていいな
南の島のハメハメハ大王
森のくまさん
勇気100%
用意するのもの・・・[歌の楽譜]
下記ではこれらのおすすめする楽曲が全て載っている楽譜を紹介します。ピアノ教室を運営するうえでも持っておくととても助かる楽譜ですよ!
6訂版 歌はともだち(ポケット歌集)
↑多くの小学校の音楽の授業で使われている楽譜で、童謡などの幼少期に歌っておきたい歌や、季節の歌、勇気や元気がもらえる心の歌など、多岐に渡って選曲されており、お子さんに音楽を教えるならば持っておきたい一冊です。
6訂版 歌はともだち (伴奏集)
↑ポケット歌集にもコードは記入してあるので伴奏はできますが、歌に合わせてより素敵な伴奏ができるのがこちら。歌はともだち(ポケット歌集)の指導用伴奏美優3巻セットです。
私は小学校で教諭をしていたころ、6年間でこの歌集の全ての曲を歌えるように指導しました!それくらいお子さんに知っておいてほしい曲がたくさん入っています!
↓以下の記事では、この活動に合った歌唱の楽譜を紹介しています。この二冊以外にもピアノのレッスンでの歌唱活で使える楽譜が知りたい!という方はぜひごらんくださいね。
ピアノの体験レッスンのやり方②「音符を書こう」
ピアノの体験レッスンのやり方その②・・・まずは大きな五線譜に [ド・レ・ミ] を書きましょう。
ピアノの体験レッスンのやり方で大事なことは、ピアノを弾くために必要な活動を、順序立ててひとつひとつ丁寧に行うことです。
ピアノは基本、音符を読み書きできないと弾くことができません。音符を読むために五線譜があり、五線譜のどこに音符があると、どの音になるのかを、優しく楽しく教えていきます。
詳しくやり方を解説します。
・3歳から5歳のお子さんの場合
→大きな五線譜にクーピーで [ド・レ・ミ] を書いてあげて、生徒さんに色を塗ってもらいましょう。(色塗りを褒めながら、「これな~んだ?」とクイズ形式で3つの音符の位置を覚えさせましょう。)
・5歳から7歳のお子さんの場合
→大きな五線譜に クーピーで [ド・レ・ミ] を生徒さんに書かせながら音符の位置を覚えさせましょう。(様子を見て [ファ・ソ・ラ] の音符に進んでもOKです)
音符をお団子に例えるなど、楽しい活動にするのを忘れずに!説明をしたら必ずクイズ形式でお子さんの学びを確認しましょう!
用意するもの・・・[大きい五線譜・色鉛筆]
下記では大きな五線譜が書いてあるノートを紹介しています。体験レッスンではコピーを使用すれば、繰り返し使用することができます。
おんがくのーと 1だん(5冊セット)
↑一段の五線譜ノートは低年齢のピアノ初心者のレッスンではとても便利ですのでおすすめです!
ぺんてる(色鉛筆)
↑私のピアノ教室では生徒さんに音符などを書く時に、使用しています。とても書きやすく手が汚れないので、字を書き始めの小さなお子さんにおすすめです。
↓以下の記事では、この活動に合った教材を紹介しています。通常レッスンでも「音符の読み書き」は続けていきますので、ご自分の指導に合った教材をぜひ使ってみてくださいね!
ピアノの体験レッスンのやり方③「リズムをたたこう」
ピアノの体験レッスンのやり方その③・・・音符の長さを覚えるために、カードを使って一緒にリズムをたたきましょう。
ピアノの体験レッスンのやり方で大事なことは、保護者の方にも「通常のレッスンでもこんな活動をして技能を向上させるよ」と示すことです。
体験レッスンでは2分音符・4分音符・8分音符の3つをたたいていきましょう。(お子さんの実態に合わせて、どれかひとつでも大丈夫です)
ここでも楽しく優しくをモットーに!
お子さんは、ひとつひとつの音符を動物の鳴き声に例えることで、その音符の長さを早く覚えることができますよ。
下記では私が作成したリズムカードを紹介します。画用紙とペンがあればすぐに出来上がりますので、真似して作ってみてくださいね!
用意するもの・・・[リズムカード]
このように、二分音符の裏には牛さんを、四分音符の裏には犬さんを、八分音符の裏にはねずみさんのイラストを描いておきます。それぞれ同じカードを4枚ずつ用意しておきましょう。
以下がリズム活動する際の実際の声かけ(やり方)です。
先生→「これな~んだ?」(犬のカードを見せながら)
生徒→「いぬ?」
先生→「そう!犬だね!じゃ犬ってなんて鳴くかな?」
生徒→「・・・わん!」
先生→「ピンポーン!!そうだね!犬ってわんって鳴くよね!じゃあ先生の真似してみてね!」
~同じカード(犬)を4枚並べて指を差しながら~
先生→「わん・わん・わん・わん、せーの!」
生徒→「わん・わん・わん・わん」
先生→「すごーい!上手だね!じゃあこの犬のカードの裏には何が書いてあるかな?○○ちゃんめくってみて!」
~めくると4分音符が出てくる~
先生→「この音符はね、タンと言います!じゃあ先生の真似してみてね!」
~同じカード(4分音符)を4枚並べて指さしながら~
先生→「タン・タン・タン・タン、せーの!」
生徒→「タン・タン・タン・タン!」
先生→「すーばーらーしーい!!」
これと同じことを、8分音符(ねずみ2匹=ちゅちゅ)2分音符(うし=モーー)のカードを使いながら行います。様子を見て、出来そうなら3つのカードを組み合わせたリズムを作ってあげましょう。
少しでも声を出して言うことができたら、 「もうおんぷ読めちゃったよ!」と、 笑顔でいっぱい褒めてあげましょう!
↓以下の記事ではこの活動に合ったリズムワークなどのおすすめの教本を紹介しています。通常レッスンでのリズム活動指導に困らないよう、ぜひ選んで使ってみてくださいね!
ピアノの体験レッスンのやり方④「ピアノを弾こう」
ピアノの体験レッスンのやり方その④・・・最後は実際にピアノを弾いてみましょう!
「やっとピアノ弾けるよ~!」とお子さんのテンションを上げていきましょう!
同時に見学されている保護者の方に、ピアノを弾くということは、「音符を読み書きすること」「リズムをたたくこと」ができて初めて成り立つものだということを簡単に伝えておきましょう。
それでは詳しくやり方を解説します。
体験レッスンでは、ピアノを弾く時には、指に番号がついていることを簡単に教えてあげます!
こんな風にお子さんの両手を画用紙に当てて、クーピーでなぞっていきながら指には番号があることを伝えます。その後に「この指何番でしょう~?」と学びを確認します。
いよいよピアノの前に座らせます。本物のピアノに初めて触れるお子さんも多いはず。
自由に、思う存分弾かせてあげましょう!高い音、低い音、強い音。弱い音・・・ピアノにはたくさんの種類の音があることを感じてもらいます。
「楽しかった」だけではなく「達成感」を感じてもらうことで、ピアノを弾きたい!もっと習いたい!という意慾につなげていきます。
最後はしっかりと椅の真ん中に良い姿勢で座らせ、ドの音の位置を教えます。そして先ほど学んだ指番号1で、4分音符(わん)をカウントしながら何度か弾かせます。
この活動をしっかりおさえることで、先ほどの活動全てがピアノを弾くために必要であることを、保護者の方にも実感してもらうことができます。
「ド」を同じ速さで連続して弾けるようになったら、下記で紹介している楽譜ピアノランド(1)の1曲目「どどどど どーなつ」を弾いてみましょう!!
用意するもの・・・[楽譜]
ピアノランド①
↑この楽譜の一曲目「どどどど どーなつ」は生徒さんは「ド」しか弾きません。頑張って弾くのは先生です。
「ドドドド♪」と歌いながら、なるべくダイナミックに伴奏を弾きましょう!するとお子さんは「ド」しか弾いていないのに、なんだかすごい曲を弾いている気分になって楽しくなるのがこの曲の特徴です!
そんな達成感を感じる曲がこの楽譜にはたくさん入っています。
体験レッスンやることリスト(お手紙)にシールが全部貼ってあるかを確認したら、以上で体験レッスン終了となります!最後にもう一度お子さんが頑張ったところをたくさん褒めてあげてくださいね!
↓今回体験レッスンで使用する教材は、通常レッスンでも使用している教本です。以下の記事では、初心者向けピアノ教本をたっぷりを紹介しています。合わせて進め方なども詳しく解説していますので、ぜひごらんくださいね!
まとめ:ピアノの体験レッスンのやり方に沿って丁寧に行えば、生徒さんはきっと入会してくれるはず!
いかがでしたか?ピアノの体験レッスンのやり方を詳しく解説しました。
お子さん自身に「この先生にピアノを習いたい!」と感じてもらえるピアノの体験レッスンのやり方となっています。
私が行う入会率100%のピアノの体験レッスンは、「楽しい」だけではなく「達成感」を味わうことを第一に考えた、プログラムとなっています。
「この先生にもっと習いたい!」「ピアノをもっと弾きたい!」と感じさせることができれば、体験レッスンは成功です。
笑顔で音楽を楽しみ、のびのびと表現するお子さんを目の前にして、入会を迷う保護者の方はいません!
ぜひこの記事をもとに、体験レッスンを実践してみてくださいね。
↓以下の記事では、体験レッスン終了後、入会を決められた保護者の方にお渡しする、「ピアノ教室規約」の作成方法を紹介していますので、合わせてぜひご覧くださいね。
↓以下の記事では、ピアノ教室開校準備がある程度整ってきた方必見!ピアノの教え方について詳しく解説しています。これを読めば、毎回のレッスンをどのように進め、生徒さんに指導していくかが良く分かりますよ!
ピアノ教室を始めたい方にとって、少しでも役立つことができたら嬉しいです!一緒に頑張りましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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