こんにちは。双子を育てながら自宅でピアノ教室を運営しているりーりえです。
こちらの記事ではピアノ教室運営のノウハウを詳しく解説していきます。
「ピアノってどうやって教えるの?」
「ピアノのレッスンでは毎回どんなことをすればいいのかな?」
以上のようなピアノ教室の初心者向けレッスンについての質問にお答えします。
私は小学校音楽専科として教員を10年務めた後、産休育休を経て退職し、自宅でピアノ教室を開校しました。
子育てをしながら、現在開校約一年で生徒数15人の音楽教室を運営しています。
本記事ではピアノの通常レッスンの内容を解説していきます。
せっかく入会してもらった生徒さんです!音楽の楽しさを伝えながら、上達できる指導をしていきましょう!
私のピアノ教室のレッスンは、楽しみながら自然と上達できるレッスンプログラムとなっています。
この記事を読めば、ピアノ教室のレッスンの実際の内容が詳しく分かって、すぐにレッスンで生徒さんに教えることができますよ!
ピアノの教え方について考えよう!
ピアノを弾くことが「楽しい!」「大好き!」と感じてもらうためには、どんな教え方をすればいいのでしょうか。
こどもにとってピアノを弾いていて「楽しい!」と感じる瞬間とは
・自分の能力が向上したことが自覚できた時
・自分にとってやや難しい技能が習得できて達成感を感じる時
ではないでしょうか。つまり確実に能力を向上させてあげる必要があります。
お子さんがピアノを弾くために必要な能力は下記の4つです。
・音符が読めること
・音符の長さが分かること
・指の番号が分かること
・鍵盤の位置が分かること
これらの能力が向上する活動を一回のレッスンに必ず取り入れ、徐々にレベルアップしていくことで、ピアノを弾く技術が上達していきます。
プラス「歌心」も大事にしたいですね!
私のピアノ教室では、導入に歌唱活動を取り入れ、技能に加え音楽の楽しさを感じてもらいつつ、豊かな表現力を育んでいます。
ピアノが上達する4つの活動の教え方
ここからはピアノを弾くために必要な能力を伸ばすための活動を取り入れた、レッスンで行う4つの活動の教え方について解説します。
↓生徒さん獲得がまだの方は、以下の記事で「入会率100%のレッスン内容」を紹介しています。 完コピOKですので、 ぜひお読みくださいね。
基本の流れは体験レッスンと同じだと思ってくださいね!
ピアノの1回のレッスン時間40分を想定して説明していきます。レッスンで行う活動は下記の4つです。
1 歌を歌おう(5分)
2 音符を書こう(10分)
3 リズムであそぼう(10分)
4 ピアノを弾こう(15分)
それでは、活動ひとつひとつをどのように指導していくのか、詳しく解説していきます。
①ピアノの教え方「歌唱活動」
ピアノのレッスンでの歌唱活動の目的は歌心を育て、自己表現力を高めるためです。
歌を歌おう!(5分)
「ピアノ教室なのに歌わせるの?」と思った方もいるかもしれません。
ピアノ初心者の小さなお子さんの場合、一緒に楽しく歌を歌う活動は必須です!
なぜなら、「ピアノを弾く」ことは「歌を歌う」ことと一緒だから!
歌を歌うことで、生徒さんの緊張も、硬くなった体もほぐれます。そして何より心を開放して、豊かに表現することは音楽を楽しむことにつながります。
以下では実際の声かけを紹介します。
活動1 「歌をうたおう」の声かけ例
先生→「よーし!今日もまず歌をうたおう!○○ちゃんは今(保育園・幼稚園・小学校)でどんな曲を歌ってるの?」
生徒→「あわてんぼうのサンタクロースとか・・・」
先生→「あ!!その曲先生も大好きだよ~!じゃあ今日歌う曲はあわてんぼうのサンタクロースにしよう!」
生徒→「でもあんまり歌詞が分からない・・・」
先生→「大丈夫だよ!先生が先に歌詞教えてあげるから、真似して歌ってね!」
~可能であれば伴奏を弾きながら、歌詞を先に読んであげて一緒に歌う~
お子さんによっては「もっと歌いたい!」と楽しくなりすぎてしまう場合もありますが、あくまで導入活動ですので、5分ほどで次の活動に移りましょう!
こどもが好きそうな歌唱曲が分からない・・・という方は下記を参考にしてみてくださいね!歌唱活動に使用できる子供用歌集と伴奏譜も持っているととても役立ちます。
こどもにおすすめな歌唱楽曲
ありがとうの花
あわてんぼうのサンタクロース
一年生になったら
うたえバンバン
うれしいひなまつり
大きな古時計
おばけなんてないさ
おもちゃのチャチャチャ
さんぽ
幸せなら手をたたこう
ジングルベル
線路は続くよどこまでも
手のひらを太陽に
友だち賛歌
ドレミの歌
にじ
にんげんっていいな
南の島のハメハメハ大王
森のくまさん
勇気100%
↓以下の記事では、他にもたくさんこの活動に合った歌唱の楽譜を紹介しています。小さいお子さんが生徒さんの場合、とても役立ちますので、ぜひご覧くださいね!
②ピアノの教え方「読譜活動」
ピアノのレッスンでの「読譜活動」の目的は音符を読む力を育て、初見力を高めるためです。
音符を書こう(10分)
音符が書けないと(読めないと)ピアノは弾けないので必須活動です!
指導者によっては、楽譜にカタカナでドレミを書いてしまう方もいますが、ここはぐっと我慢して、生徒さんの音符を読む力を育てましょう。
お子さんの年齢によって教え方のポイントが変わってきます。下記で確認してみてくださいね!
3歳~5歳の生徒さんに教えるポイントです。
3歳~5歳の生徒さんに教えるポイント
・ドレミをお団子に例えたりして、楽しく、分かり易く説明しよう
・まだ鉛筆を持てない場合もあるので、指導者の書いた音符にクレヨンで色を塗らせながら覚えさせよう
・お子さんによってはなかなか覚えられない場合もあるので、根気強く、繰り返しその音符が何なのかを教えよう
5歳~7歳の生徒さんに教えるポイントです。
5歳~7歳の生徒さんに教えるポイント
・音符を見てドレミをカタカナで書く活動をさせて「音符を読む力」を育てよう
・カタカナのドレミを見て音符を書く活動をさせて「音符を書く力」を育てよう
・ト音記号がある程度読めるようになったらヘ音記号に進もう
上記のポイントに注意しながら、毎レッスン10分目安の活動にしましょう。お子さんの能力にもよりますが、少しずつ音符の読み書きができるようになります!
↓以下の記事では、この活動に沿ったおすすめの教本を紹介しています。レッスンする上で持っているととても役立ちます。生徒さんに購入してもらってもいいと思うので、ぜひご覧くださいね。
③ピアノの教え方「リズム活動」
ピアノのレッスンでの「リズム活動」の目的は、音符の長さを理解し、拍子感覚を養うためです。
リズムであそぼう(10分)
音符の長さが分からないとピアノは弾けないので必須活動です!
難しい話は少しの間置いておいて、音符の長さを動物の鳴き声に例えながら、覚えてもらいましょう。
まずは4拍子の1小節(タン・タタ・タン・タンなど)のカードを並べて間違いなく唱えられるように練習していきます!
ここでは体験レッスンでも使用した手作りのリズムカードを使って活動していきます。
リズム活動での指導ポイントです。
リズム活動での指導ポイント
・3歳~5歳の低年齢の場合は動物の鳴き声でリズムを唱えてもOK!
・慣れてきたら一定の速度で並べたカードのリズムを唱えさせよう
・お子さんの能力を見て、休符のカードを加えたり、カードの数を増やそう
・お子さんの能力を見て、拍子の種類を増やしたり、小節数も徐々に増やそう
・活動がマンネリ化しないように、リズムを唱えるだけではなく、カスタネットやタンバリンを使ってリズム打ちをさせてあげよう
活動に慣れてきた生徒さんには、4小節ほどのリズムパターンを作らせてあげましょう!自分で作ったリズムをたたくのはとても嬉しいようで、楽しそうにカードを並べますよ!
上記のポイントに注意しながら、毎レッスン10分目安の活動にしましょう。お子さんの能力にもよりますが、少しずつ音符の長さを覚えて、リズムをたたくことができるようになります!
↓以下の記事では、カードでの学習に慣れたあとに導入すると良い、リズム活動にぴったりな教材を紹介しています。どうぞご覧くださいね。
④ピアノの教え方「演奏活動」
いよいよピアノのレッスンでの主役「演奏活動」です。
ピアノを弾こう(15分)
「えっピアノ弾く時間少なくないかな・・・」と思った方もいるかと思いますが、小さいお子さんの場合、集中してピアノの椅子に座っていられる時間はあまり長くありません。
短いからこそ!内容の濃い時間にしなくてはいけないね!
ピアノのレッスンは最初にしっかりと教えることを教え、生徒さんに基本を身に付けてもらえれば、後は教本に沿ってレッスンを進めていくことになります。
ピアノを弾くためにまず最初に身につけてほしい4つの基本は下記の通りです。
・「ド」の位置を覚える
・指番号を覚える
・弾く時の姿勢
・弾く時の手のかたち
今回はピアノと初めましてのお子さん向け、「ドの位置を教える」際の実際の声かけを紹介します。
「ド」の位置を教える時の声かけ例
先生→「○○ちゃん!さっきお団子音符に色塗ったよね!一番初めに覚えた串にささったお団子は何の音だっけ?」
生徒→「ド!!!」
先生→「ピンポーン!じゃあ、ドの音ってどれかな?(色々な鍵盤を指さしながら)」
生徒→「これ?」(違う音を弾いてしまう)
先生→「ざんねん!違うな~」(何度か繰り返します)
生徒→「じゃあ・・・これ?!」
先生→「ピンポーン!すごいね!そう!これがドだよ~!○○ちゃん!同じドがまだあるんだけど探してみて?」
生徒→「これかな?」
先生→「そう!これも!これも!これも!ドなんだよ~!これは高いね!キラキラした音だよね!あっこれはこわ~い音がするドだね!」
~自由に弾かせてあげましょう~
先生→「○○ちゃん!じゃあ今日はおへその位置にあるドの場所覚えてね!!ここだよ!」( 生徒さんの指をドの場所に誘導し ながら)
先生→「覚えた?じゃあ手離して~先生と一緒にに~らめっこしましょ!あっぷっぷー!」
~鍵盤から生徒さんの目を離させます~
先生→「あははは。・・・じゃあ○○ちゃん!さっきのドはどーこだ!」 (ほとんどのお子さんがドの位置が分からなくなります)
生徒→「ここ?」
~このような活動を生徒さんがドの位置を覚えるまで何度も繰り返します~
先生→「○○ちゃんすごいね!初めてのレッスンでもうドの位置覚えちゃった!」(たくさん褒めます)
「ドの場所を教える」という簡単な活動でも、ただ教えるだけではなく、ちょっとした遊びや、楽しくなる声かけを盛りこむことで、意慾を持続させながら活動することができますよ!
ピアノを弾くのに必要な集中力は意外と短い?!
さてここまでピアノの教え方について詳しく解説してきましたが、「ピアノを弾こう」の活動は、二回目以降は、教本に沿ったレッスンをしていくことになります。
しかしお子さんが集中して椅子に座り、集中してピアノを弾ける時間は下記の通りだと言われています。
・3歳~5歳の生徒さんの集中してピアノを弾ける時間は10分~15分
・5歳~7歳の生徒さんの集中してピアノを弾ける時間は20分~25分
上記のポイントから、年齢によって、集中してピアノを弾ける時間が異なるのことが分かりますね!
年齢が上がり集中してピアノを弾く活動ができるようになったら、活動2「音符を書こう」、活動3「リズムであそぼう」の時間を短くして、ピアノを弾く時間を増やしていきましょう。
ところで教本に沿ってレッスンするって・・・
どうやるの??
↓下記の記事ではピアノの教本に沿ったレッスンの進め方を詳しく解説しています。「〇歳の生徒さんにはどの教本をどれくらいの期間をかけて進めていけばいいのかな?」という疑問にお答えしていますので、ぜひご覧くださいね!
まとめ:ピアノが楽しくなる教え方→こどもの能力を伸ばすために4つの活動を取り入れよう!
いかがでしたか?ピアノの教え方といっても、やり方は先生によってそれぞれですが、生徒さんが楽しみながら上達することができたら、とても嬉しいですよね。
本記事では、初心者向けレッスンの内容と時間配分について紹介しました。
「毎回のレッスン、一体何をすればいいのかな?」という疑問が少しでも解決できたら嬉しいです。
↓以下の記事では、ピアノ教室の始め方を詳しく紹介しています。開校するまでに何を準備すればいいのかが良く分かりますので、ぜひご覧くださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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